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スイカ(西瓜)の接木に使う台木用かんぴょう(ユウガオ)の育て方

家庭用の発芽育苗器を使って、スイカ(西瓜)の接木に使用する台木用カンピョウ(ユウガオ)の育て方について、参考程度ですが個人的に今行っていることや注意点について掲載しています。

台木用カンピョウ(ユウガオ)のタネ蒔きと育苗

以下の内容については、桜の花が咲くころの時期に、台木用カンピョウのタネをまくことを前提にしています。

温度センサーの入ったポリポット
このページに記載されている発芽育苗器の地温とは、温度計のセンサーが入っている7cmポリポットの地温を指しています。

このページに記載されている温度は、あくまでも目安であり、このページを参考に実行した結果を保証するものではありません。

ここでは、市販の育苗培養土を使用しています。

台木用カンピョウ(ユウガオ)のタネ蒔き

連作する場合は、スイカつる割れ病だけでなく、カンピョウつる割れ病に対しても耐病性を持つカンピョウ台木を使用することが望ましいです。

カンピョウ(ユウガオ)の種
タネを約4時間~5時間ぐらい吸水させてから、予め水をかけ湿らせておいた用土が入ったセルトレイに蒔きます。

25穴のセルトレイ
1セルの大きさが約4cm×4cmぐらいで25穴のセルトレイを使用しています。

葉が開いたときに葉が重ならないように蒔き、覆土はタネが少し見えるくらいに薄くします。

発芽育苗器は高湿度のため用土が乾かず、普通にタネを蒔く感覚で覆土すると発芽に必要な酸素が不足するため、発芽不良の確率が高くなります。

タネからでた根が浮いた状態
覆土が薄いため、左の写真のように根が土の中に伸びられずに出てしまう確率が高くなります。

これを防ぐため予め楊枝などを使って、根が伸びられるように穴をあけてから種をまいています。

カンピョウ(ユウガオ)のタネは、嫌光性種子(暗発芽種子)なので、明るいところだと発芽しなかったり、発芽が遅れたりするので、発芽が始まるまでは暗くしておきます。

発芽が始まったら明るくして緑化を行います。

発芽までの温度管理としては、発芽育苗器の地温で、日中は約28度前後ぐらいとし、夜間は約20度~21度ぐらいの変温管理としています。

温度を一定に保つよりも変温で管理したほうが発芽の揃いが良いようなのでこのようにしています。

台木用カンピョウは、タネを蒔いてから約7日~8日ぐらいで子葉がひらきます。

台木用カンピョウ(ユウガオ)の育苗

必要以上の徒長を防ぐことと外気に慣らすために、日中は台木用カンピョウを発芽育苗器から出して日光に当てるようにしています。

苗帽子(保温キャップ)
気温が低い日は、写真のような苗を保温するための苗帽子(保温キャップ)を使っています。

苗帽子内の温度があまり高温にならないように、苗帽子(保温キャップ)の真上をある程度カットした苗帽子も使いながら温度を調整しています。

苗帽子内の温度は、日陰の部分に温度計を置いて測定しています。

スイカの挿し接ぎ木には、台木の根を残したまま行う方法と台木の根を切って行う断根挿し接木などの方法があります。

台木用カンピョウの発芽の状態
前者の方法で行う場合は、あまり徒長させたくないので、写真のようにまだ発芽しきってない段階で発芽育苗器から出しています。

後者の方法で行う場合は、軸がある程度長いほうが扱いやすいので子葉が開いてから発芽育苗器から出しても問題ないと思います。

種皮(種の殻)が乾くと子葉が抜けずらくなるので、乾いたら温めの水をかけておきます。

天気が悪く気温が低い場合など発芽育苗器から出すのが遅れた場合は、葉やけする場合があるのでレースのカーテン越しに日に当てています。

夜間の発芽育苗器の地温は、16度~20度の範囲で調整しています。

台木の根を切らないで挿し接ぎ木をする場合は、徒長しすぎると台木の安定が悪くなるので夜間の温度は低めで育苗しています。

日中、発芽育苗器の中に台木用カンピョウの苗を入れて置く場合は、夜間と同じ温度にしています。

育苗中の施肥については適宜行います。

接木可能な台木用カンピョウ
台木用カンピョウも写真のような大きさになれば接ぎ木を行うことが出来ると思いますが、当サイトではタネを蒔いてから2週間ぐらいの台木を使用しています。

カンピョウ台木の根を残したままスイカを接木をする場合は、セルトレイのまま接木を行っています。

穂木となる西瓜(すいか)は、タネを蒔いてから約5日ぐらいで子葉がひらきます。

穂木となるスイカとカンピョウ台木は、十分日光に当てたものを使用しています。

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