メロンの病気のモザイク病(ウイルス病)に対する木酢液の効果
メロンの病気のモザイク病(ウイルス病)を治療する薬剤や予防する薬剤は、現在のところ市販されていないようですが、木酢液を使用することでモザイク病の症状をある程度抑える効果が期待できるので紹介します。
ただし、モザイク病(ウイルス病)が何年も発生している畑で、メロンを連作すると木酢液の効果は期待できないと思われます。
今のところ、モザイク病に対して木酢液の効果が期待できますが、薬剤に対して耐性を持った菌が現れるように、木酢液の効果が今後も期待できるとは限らないとも思っています。
メロンの病気のモザイク病に対する木酢液の効果と使い方
モザイク病の症状を軽くする木酢液の効果
写真はモザイク病で、つる先が委縮してしまったプリンスPFメロンです。
上の写真を撮影した日に、木酢液の100倍液をプリンスPFメロンの株全体に散布して、2日間で2回木酢液を散布した翌日の状態が下の写真です。
2回木酢液を散布しただけですが、モザイク病により委縮していた蔓先が回復しています。
モザイク病の症状を軽くするための木酢液の使い方
モザイク病が発病してもメロンの実を収穫できるような、軽い症状に抑えるための木酢液の使い方を紹介します。
7月後半から8月前半頃にメロンの実を収穫するような作型での木酢液の使い方です。
使用している木酢液の成分と品質です。
メロンの育苗中の木酢液の使い方
メロンにモザイク病が発病した場合に、重症化させないためには、育苗中から木酢液を使用した方が良いのではないかと考えて、育苗中から木酢液を使用しています。
具体的な育苗中の木酢液の使い方としては以下のようになります。
- 日光に十分当てた苗に使用しています。(日光に十分当てた苗でないと葉焼けの恐れがあるため)
- 1回目、木酢液の原液を200倍に薄めた液を苗全体に散布。
- 2回目以降、木酢液の原液を100倍に薄めた液を苗全体に散布。
- 木酢液を散布した日と次回散布する日の間隔をある程度あけています。
- 木酢液の散布は、晴れた日の午前中に行っています。
- 育苗中、最低3回は木酢液を散布しています。
メロンを定植してからの木酢液の使い方
- メロンの苗を定植したら根元に水をかけると思いますが、水ではなく木酢液の200倍液をかけています。
- メロンの苗を定植してからは、1週間に1回のペースで木酢液の100倍液をメロンの株全体に散布しています。
- 木酢液を散布する日は、午前中に散布した木酢液が午後には乾くと思われる日に散布しています。
- 7月頃の気温が高い晴天の日に、木酢液を散布すると新葉の縁が焼ける可能性があるので、早朝に散布したり散布する日をずらしています。
- 木酢液にはべと病を予防する効果はないので、べと病の発病するシーズン前にべと病を予防する薬剤の散布を行ったうえで、木酢液を散布しています。
- 交配時期は、受粉を行った雌花が濡れないように、受粉を行った雌花周辺を除いて木酢液を散布しています。
メロンの葉にモザイク症状が出た場合の木酢液の使い方
メロンの葉にモザイク症状が出た場合は、上記の1週間に1回の木酢液の散布に加えて以下に記載しているように、木酢液を使用しています。
モザイク症状が出た葉は矮化する傾向にあるので、健全な葉の大きさに近ずけるために、午前中に散布した木酢液が午後には乾くと思われる日は、毎日木酢液の100倍液をモザイク症状が出ている葉から蔓先全体に散布しています
メロンの実が卵大になる頃から、写真に写っているような褐色の小斑点が現れてきますが、これはモザイク病によって葉の細胞が壊死した部分と思われます。
1株でもモザイク症状が現れていれば、外見上は正常なメロンの株でも実際はモザイク ウイルスに感染していると思われるので、上記の褐色の小斑点が現れるはずです。
メロンの葉の細胞の壊死を止めないと、毎日木酢液を散布している場合はその部分を除いて、全ての葉が枯れてしまうので、それを防ぐために木酢液の100倍液を1日1回の散布で連日3回以上散布すると、葉の細胞の壊死は止まります。
根部についても、モザイク病により根にも被害があるのではないかと思い、メロンの実が着果安定したころに木酢液の200倍液を1リットル根元に灌注しています。
ただ、収穫直前に萎れる株が出てきたので、根を調べてみると部分的に根が枯れているようなので、それがモザイク病によるものかはわかりませんが、少し様子を見てから考えたいと思っています。
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