キュウリの病気、ベト病
キュウリのベト病と防除
キュウリのベト病について
キュウリのベト病は、葉だけに症状が見られる病気で、梅雨に入る6月頃に発病が見られるようになります。
ベト病の特徴としては、キュウリの葉に葉脈に囲まれた多角形の病斑を作り、色は黄色から褐色に変わりますが、破れることはほとんどありません。
主に低節位の葉から発病した病斑は、最終的に葉を覆い尽くしてしまうので、その葉は枯れてしまいます。
ベト病菌は、好適な温度と多湿の条件がそろえば、発病と伝染を繰り返すことが出来るので、雨除け栽培をしても防ぐことはできません。
べと病と似たような病斑を作る病気に細菌病がありますが、細菌病の病斑と違い、病斑は古くなっても殆ど破れません。
キュウリのベト病の症状
写真は、露地植えのキュウリの葉に現れたベト病の初期の病斑です。
この黄色い斑点は、葉脈と葉脈に囲まれた部分が黄色く変色したもの。
ベト病の病斑は古くなると褐色になるので、キュウリの葉には、写真に写っているように新しい黄色の病斑と古い褐色の病斑が混在するようになります。
ベト病の病斑は、葉脈を超えて広がらないということが、この写真ではっきり分かると思います。
早朝にキュウリの葉の裏側を写した写真ですが、ベト病の病斑部分の黒い点々を間近で見るとカビのように見えます。
キュウリのベト病に対する防除対策
ベト病を含むキュウリの病気を防ぐ基本的な防除対策としては、雨によって病原菌が土と一緒に跳ね返るのを防ぐためのポリマルチまたは敷わらなどを行います。
キュウリのベト病に耐病性の品種が開発されていているので、この耐病性品種を栽培することで、ベト病を防ぐことが出来ます。
ただし、耐病性品種といえども、株が弱ってくるとベト病が発病する可能性は否定できません。
キュウリのベト病に耐病性の品種のほとんどはウドンコ病にも耐病性なので、他の病気が発生しなければ減農薬でキュウリを栽培することが出来るかもしれません。
ベト病に耐病性ではない品種の場合の防除対策としては、現在のところ薬剤を使用する以外にないようです。
キュウリのベト病に適用のある殺菌剤を予防的に使用することで、ベト病の発病を遅らせることができます。
また、ベト病が発病した場合でも、発病初期に殺菌剤を使用すれば、健全な葉への感染を防ぐことができます。
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