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加害者が破産した場合、自賠責保険の被害者請求権や損害賠償請求権はどうなるのか?

注:
協同組合等が事業として行う場合には、関係する法律により保険ではなく共済という名称になります。
「 自動車損害賠償責任共済、自賠責共済など 」

加害者が破産した場合の被害者の権利について

交通事故で被害者が死亡または重い後遺障害を被ってしまった場合、下記に記載しているような高額な損害賠償金を請求されないとも限りません。

人身事故高額賠償判決の参考例

参考:交通事故高額賠償判決例 - 人身事故

判例1.
・認定総損害額:3億9,725 万円
平成23年12月27日(2011年)横浜地裁。後遺障害を被った21歳の大学生の男性に対する総損害額の判決。
判例2.
・認定総損害額:3億2,545 万円
平成21年5月14日(2009年)横浜地裁。後遺障害を被った44歳の会社員の男性に対する総損害額の判決。

参考資料:損害保険料率算出機構の自動車保険の概況 平成26年度(平成25年度データ)第4部 自動車保険関連統計の2交通事故関係-第40表 交通事故高額賠償判決例。

上記の総損害額から被害者の過失分が差し引かれますが、それでも高額であることに変わりはないでしょう。

任意自動車保険の対人賠償に、保険金額無制限で加入していれば良いのですが、自賠責保険のみに加入しているだけでは、一般人にはとうてい支払うことは難しいと思います。

もしも、このような高額の損害賠償金を請求された加害者が、破産してしまったら、被害者の加害者に対する損害賠償請求権や自賠責保険に対する被害者請求権はどうなるのでしょうか?

加害者が破産した場合の加害者や自賠責保険に対する被害者の権利について

参考:加害者が破産した場合

被害者の加害者に対する損害賠償請求権
他の債権と同じように破産債権となり、最終的に被害者は、加害者に対する損害賠償請求権を失います。
重過失などの重大な交通事故の場合には、この限りではないようです。
自賠責保険に対する被害者の直接請求権
被害者請求権は守られるようです。
加害者請求権に対する被害者の先取特権
保険法第22条の第1項は、被害者に対して他の債権者に優先して、加害者が請求した保険金から賠償金を回収することが出来る先取特権を認めています。
したがって、損害賠償金の一部でも支払っている場合には、自賠責保険の引受損害保険会社に対してその支払った額を加害者請求することが出来るので、損害賠償金の一部とはいえ、先取特権により保険金から回収することが出来るようです。

加害者が破産してしまうようなことは、個人的にはまれなケースだと思っています。

損害保険料率算出機構の自動車保険の概況 平成26年度(平成25年度データ)によると、任意自動車保険と共済を合わせた対人賠償の普及率は、全国平均で約87.3%だということです。

ということは、自賠責保険には加入しているが、任意自動車保険に未加入の車が10%ぐらいは走っているということになりますから、加害者が破産してしまうような交通事故の被害者にならないとも限らないということでしょうか。

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